「ストレス社会」とも言われる今

私たちの生活からストレスをなくすことは

残念ながら不可能です。

 

しかし、物事の受け止め方を変えたり

ストレスへの対処方法を工夫したりすることで

同じ状況でも、強いストレスを感じず、

楽に乗り越えられる場合があります。

 

心と身体の負担をできるだけ軽くするために

次のようなことを見直してみてください。

 

気の養生

江戸時代の学者、貝原益軒は

心と身体の健康を説いた「養生訓」という本の中で

次のように述べています。

 

「心気和平ならば病なし」

つまり、心静かに気持ちを落ち着かせて過ごしていれば

病気にならずに健康でいられるということです。

 

イライラしたり落ち込んだりしないで

できるだけ穏やかな気持ちで過ごすためには

どんなことに気を付ければよいのでしょうか?

 

頑張りすぎないこと

ストレスを感じやすい人には

几帳面な人や気配りに優れた人、責任感の強いタイプの人が多いようです。

 

このタイプの人は、

よく気が付いたり、何事にも努力を惜しまず一生懸命に取り組むといった

素晴らしい長所を持っています。

 

ところが、真面目で周りからも頼りにされやすいため

自分の許容範囲や能力の限界を超えても

ついつい頑張りすぎてしまう傾向があるのです。

 

無理が重なると

心と身体には大きな負担がかかります。

 

そこで、なんでも完璧にこなそうとせず

「ほどほどでよし」

とする考えを持つこともときには必要です。

 

例えば、何かの仕事に取り組み

それがある程度達成できた場合

完璧さを求めすぎると

できなかった部分にばかり目が行きます。

すると、「こんなにもできなかったところがある…」

と落ち込んでしまいますが

視点を変え、達成できた部分に着目すれば

達成感を感じることができ、前向きにとらえることができるはずです。

 

また、できなかったことを

自分一人だけの責任と考えないようにしましょう。

 

失敗の原因はたった一つとは限りません。

それに関連する要因がいくつも重なりあって起こるのですから

必要以上に自分を責めないようにしてください。

 

焦らないこと

仕事が山のようにあり、何から手を付けていいのやら…

こんな状態では、不安と焦りばかりが募って集中できず

能率も悪くなってしまいます。

 

あれもこれもと1度にたくさんの事をしようとせず

優先順位を考えて、できることから一つずつ片づけていきましょう

 

まずは一つの仕事だけに集中してみてください。

 

その他の養生

ストレスの原因は精神的問題ばかりではありません。

暴飲暴食、睡眠不足などの生活習慣の乱れも

心やバランスを崩すことにつながります。

 

心と身体にエネルギーを補充するために

特に大切な食事と睡眠のとり方を工夫し

ストレスを遠ざけましょう。

 

食事の工夫

バランスが良くビタミン・ミネラルが豊富な食事を

ストレスをためやすい人には

食事をおろそかにしがちな傾向があるようです。

 

「面倒だから」「時間がないから」と

ファストフードや丼ぶりものなどで簡単に済ませてばかりいると

栄養が偏り、大切なビタミンやミネラルも不足します。

 

とくにストレスへの抵抗力を高める

ビタミンAやビタミンC、

イライラや不安を鎮めるカルシウム・カリウム・マグネシウムなどは

不足しないように気を付けましょう。

 

また、食事の量が少なすぎると

糖分が不足します。

糖分は脳の大切なエネルギー源なので

不足すると脳がしっかりと働けなくなり、

仕事や勉強がスムーズにはかどらなくなったり

イライラしやすくなってしまいます。

 

食欲がないからといって、食事を抜いたりせず

バランスの良い食事を三度きちんと摂るようにしてください。

 

食事は楽しく、ゆったりとした気持ちで

不安や悩み事で気持ちが落ち着かないまま食事をしていても

美味しさを感じられず、食が進みません。

 

そればかりか、胃や腸の働きが悪くなり

大切な栄養をしっかりと消化・吸収できなくなってしまいます。

 

そこで最低でも1日1食は、家族や親しい人と

リラックスした雰囲気の中で食事を楽しむようにしましょう。

 

睡眠の工夫

朝型の生活パターンに

人間は昼間に活動し、夜眠るよう

身体のリズムが作られています。

 

そのため、このリズムに合わせて生活することが

身体にとっては最も自然で負担が少ないのです。

 

ところが、ぐっすり眠れないことが続くと

朝起きるのが遅れるようになり

夜型の生活に傾きがちです。

 

そんな時は思い切って早起きし

生活のパターンを朝型に修正するよう、心掛けてください。

 

太陽の光を浴びる

活動と睡眠のリズムを調整しているところは脳にあり

「体内時計」と呼ばれています。

 

そして、体内時計が毎日きちんとしたリズムを刻むためには

日中に太陽の光を浴びるのが欠かせないことが分かっています。

 

昼間は外出するなどして、積極的に活動をし

太陽の光を充分に浴びるようにしましょう。

 

眠れなくても悩まない

眠れないのは大変つらいことです。

しかし、「眠れなかったらどうしよう」「眠れないかもしれない…」

と悩み始めると、それが心のストレスとなり

ますます眠れなくなってしまいます。

 

横になって休んでいるだけでも

身体を楽にすることはできますので

ゆっくり構えて焦らないようにしてください。

 

ほかにも、自分に合った気分転換やリラックスの方法を見つけ

心と身体に疲れをためないようにしましょう。

 

また、心と身体のバランスを立て直し

神経症体質を改善する漢方薬もあります。

 

神経症体質の症状を楽にするために

養生と共に漢方薬もご活用ください。