風邪(ふうじゃ)と解毒証

漢方では、風邪のウイルスも含め、花粉やハウスダストなどのアレルゲンも風邪(ふうじゃ)として考えます。

風邪(ふうじゃ)は他の外邪を引き込む性質があり、

風寒邪(ふうかんじゃ)と風熱邪(ふうねつじゃ)に大きく分けることができます。

 

透明なサラサラとした鼻水は風寒邪(ふうかんじゃ)

粘ちょう性の分泌物や鼻閉、目の充血、痒み、口渇は風熱邪(ふうねつじゃ)として考えます。

 

この風邪(ふうじゃ)の侵入を防ぐ防衛機能(バリア)を担うのが「衛気」です。

「衛気」とは体表部を巡っている気で、風邪(ふうじゃ)の侵入から身体を保護し、

肌膚を温め、汗腺の開閉を担います。

 

ですので、アレルギーの予防には衛気(肺気)を強めることが重要となります。

 

また、現代でいうアレルギー体質に類似したものに、「解毒証」体質があります。

花粉やハウスダストなどの外界からの刺激に反応しやすく

炎症を起こしやすい体質のことを言います。

慢性的なアレルギー症状には体質改善も大切です。

 

衛気(バリア)を高める

玉屏風散

衛気虚に用いる代表的な生薬が「黄耆」です

その黄耆が構成生薬の6割を占めるのがこの玉屏風散の特徴です。

「黄耆」と「白朮」で肺と脾の気を補って衛気を増強し、

「防風」の解表作用により病邪の侵入を防ぎます。

黄耆建中湯

表だけでなく、裏の気も不足している場合には「黄耆建中湯」が適しています。

裏を補う「膠飴」「甘草」「大棗」、体を温める「桂皮」「生姜」

補血・鎮痙の「芍薬」の6味で構成される「小建中湯」に

さらに、衛気を補う「黄耆」を加えることで、

表と裏の両方を補える処方となっています。

 

アレルギー体質の改善

荊芥連翹湯

主に青年期の「解毒証」体質改善に用いられる処方です。

やせ形で長身、筋肉質で顔色は浅黒く、

神経質で手足に脂汗が出やすい体質であれば

「荊芥連翹湯」がおすすめです。

柴胡清肝湯

主に幼少期の「解毒証」体質改善に用いられる処方です。

リンパ腺や扁桃腺が腫れやすい、腹直筋の緊張が強く

すぐにくすぐったがる小児におすすめです。

 

症状を改善

ホノビエン

アレルギー症状を抑える生薬とアレルギー体質を改善する生薬を

バランスよく配合し、さらに新薬のクロルフェニラミンマレイン酸塩を加えた

症状を改善することに特化した処方です。

花粉症には顕著な効果を示します。

小青竜湯・麻黄附子細辛湯

サラサラとした透明な鼻水で炎症が弱く尿の色が無職のタイプに。

特に倦怠感や冷えが強い場合には、「附子」が入った

「麻黄附子細辛湯」がおすすめです。

花粉症だけでなく寒冷アレルギーにも顕著な効果を示します。

辛夷清肺湯・気上錠

炎症症状が強く、尿の色が黄色いなどの熱の所見が強い場合によく使われます。

粘ちょうの黄色い鼻水や鼻閉には「辛夷清肺湯」が目の痒みには「気上錠」がおすすめです。

葛根湯加辛夷川芎

鼻づまりを起こし、寒気や首や肩の凝りを伴う方は

葛根湯加辛夷川芎がおすすめです。

 

 

以上のように、目的別、症状別に人それぞれに選べるのが漢方薬です。

是非、ご相談ください。