咳って厄介ですよね。。。(~_~;)
特に今年はなかなか止まらない咳でお悩みの方が多いですね
そこで今回は
「麻杏甘石湯」という漢方薬をご紹介したいと思います♪
「麻杏甘石湯」とは…
体内に熱があり、口が渇いて激しい咳と切れにくい痰が出るような場合に使用します。
呼吸困難の発作をはじめ、気管支炎や喘息などの気管支系の激しい咳に効果を発揮します。
内容成分は4種類の生薬
石膏…(清熱瀉火)消炎・解熱
麻黄…(平喘)気管支平滑筋の痙攣を緩徐
杏仁…(止咳・化痰)咳を鎮めます
甘草…(調和)諸薬を調和しながら溶解性去痰として働きます。
以上の4種類の生薬から構成されています。
組み合わせの妙が冴えわたる漢方薬
この漢方薬の特徴は
組み合わせの妙が冴えまくっています。
これぞ漢方!!
・麻黄+石膏
「麻黄」は体を温める性質があり、
「石膏」は体を冷やす性質があります
温めるものと冷やす物の組み合わせですが、冷やす石膏を大量に入れているため
温性が消失して「涼性」に変化します。
つまり、炎症を冷やして鎮める性質になるわけですね(^^♪
さらにこの組み合わせに杏仁をプラスすると
・麻黄+石膏+杏仁→利水
という方程式を醸し出します♪
麻黄は体温が上がっていれば発汗して体温を下げるという働きがありますが、
体温が平熱の時は肺の機能を高め、溜まっている余分な水分を取り除く作用があります。
これを利水(宣肺利水)という言葉を使うのですが
そこに清熱剤の石膏を配合すると、利水の効果が強くなります。
咳と水(?_?) 不思議かもしれませんが
炎症が起こると、体はそこを冷やそうとして水を集めるんですね。
やけどの時の水ぶくれがビジュアル的にも一番わかりやすいですね♪
ただ、水を取り除くだけでは、また水が集まってくるため
石膏でしっかりと炎症を鎮め、さらに利水効果のある杏仁も配合
これにより「利水消腫」余分な水を取り除いて腫れをとるという効果があるのです!
そして
麻黄+杏仁→平喘
麻黄と杏仁の組み合わせは呼吸困難を取り除き、喘息を改善します。
そこに清熱の石膏が配合されることにより
熱性の痰を取り除くことができます。
以上の組み合わせの妙により
・咳とともに粘り気の強い痰が出る
・発熱は表面に出ず体内にこもる
・咽が渇く
・顔がむくんでいる
・胸苦しい状態になり、呼吸困難な発作が起こる
というような人に使用する漢方薬となります。
麻杏甘石湯 3包(1日分)400円(税込み)
・さらに痰が多い場合には「半夏厚朴湯」を併用します。
・熱性・寒性の判断がつかない場合や効果を強めたい場合には「小青龍湯」を併用します。
・炎症が強い場合には「桔梗石膏」を併用します。
・吐き気があったり、胃がもたれている方は「小柴胡湯」を併用します。
また、小児の喘息持ちで夜尿症の患者には100%効くとも言われています。