寒邪の特徴
全身及び局所の冷寒症状をあらわす
例えば全身が寒い、手足が冷える、腹部が冷える、寒気などの症状を表し
さらには排泄物や分泌物がサラサラで薄く透明色になります。
例えば、サラサラの鼻水、尿が多く薄い、痰・帯下などの分泌物がサラサラするなどの症状が現れます。
いずれの症状も寒い日や冷やすと症状が悪化し、
温めると緩和するという特徴があります。
収斂性がある
寒邪は縮まる、ひきつるなどの特徴があります。
具体的には、寒邪が体表に侵入すると、汗孔が閉じて無汗となります。
また、寒邪が経絡に侵入すると筋のひきつれやこわばりなどの症状を起こします。
凝滞性がある
寒邪が体内に侵入すると、気血の流れが停滞します。
具体的には、こわばり、激しい痛み、運動制限、動くと痛みが悪化するなどの
症状を起こします。
陽気を損なう
寒邪が体内に停滞すると、まず陽気を損ないます。
具体的には身体が冷える、足腰が冷たい、尿が近い、
尿が多くて薄いなどの陽虚症状をあらわします。
寒邪の病証
寒邪が表に侵入したときの症状
激しい寒気(悪寒)、引き続き発熱、寒気は温めても変わらない
汗が出ない(無汗)、頭痛、うなじや背中のこわばり、関節痛
寒邪が経絡に停滞したときの症状
激しい痛み(痛む場所は一定)、患部の腫脹
すべての症状は温めると緩解し、冷やすと悪化します。
寒邪が臓腑まで侵入したときの症状
腹痛、下痢、腸鳴、嘔吐、手足の冷え、ひきつれなど