こじれた鼻病こそ 胃のサポート!

ウソのような本当の話 蓄膿症が胃の薬で治った⁉

以前受けたご相談に、忘れられない話がありました。

ある耳鼻科に通って長く治療するものの、蓄膿症がなかなか治らないとのことから、その耳鼻科の紹介を受けて、相談にお越しくださった母娘さん。

意外にも、悩んでいたのは、まだ1歳にも満たない小さなお子様でした。

 

お話を詳しくお伺おうと思っても、当然無理な話。

そこで、お母さんに日頃の食生活などの様子を確認してみることにしました。

すると驚くことに、ジュースやコーラなど冷たい炭酸飲料をお母さんと一緒に飲んでみたり、身体に良いと思って牛乳を冷たいまま必要以上に与えてみたり…という事がお話の中で出てきたのでした。

 

そこで、服用したもらったのが胃の漢方薬。

その後1週間後に耳鼻科を受診したところ、なんと医師が驚くほど、お子様の蓄膿症が治ってきたというのです。

さて、鼻の病気が胃の薬で改善したのでしょうか

ココには、漢方治療独特の考え方が秘められています。

 

陰陽五行説にみる鼻と胃の関係

漢方の「陰陽五行説」という考え方では、自然界に存在する5つの要素(木・火・土・金・水)に、人間の身体の臓器や器官を当てはめ、自然界と同じように、これらの要素が互いに助け合ったり、抑制し合うことで人間の体のバランスも保たれているとしています。

 

例えば、「土」と「金」は、土の中から金が採れるがごとく、土は金の母のように関わり合い、助け合う関係にあることを示していて、昔の人は「土」系に「胃」「金」系に「鼻」を分類して病気の治療や養生の方法を考え出しました。

秋 肺 胃 五臓六腑と五味五性_陰陽五行 回生

この考え方では「虚する(弱っている)ときはその母親を補せ(元気づけなさい)」というルールがあります。このルールにのっとって考えると、金系の鼻が弱っているときは金系の親に当たる土系の胃をサポートすることが鼻の病気を改善するうえで大切という事になるわけです。

まさに先にご紹介したお話は、この漢方の理論に基づき、冷たい飲み物で冷えた胃を漢方が整えることで鼻の症状が改善した嬉しい実例の一つでした。

 

そして、付け加えますと、病気を治すために服用するお薬で、胃に負担がかかるようであれば、決して蓄膿症など慢性化した鼻の病気は治らないものにもかかわらず、案外、鼻の薬には胃に負担をかけてしまうものが多いことも知っておく必要があると思います。

 

鼻と胃の関係性、普段はあまり考えたこともないと思いますが、これを読んだ下さったことをきっかけにして、心当たりのある方は是非、養生してみてください。

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